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社会科教員としての学問研究ページ!


※教員として、日々研鑽しなければなりません。自分なりに、教育・歴史などについて研究を重ねています。その成果の一端をお伝えします。



最近の教育で大切にされている概念は、「コンテンツベース」よりも「コンピテンシーベース」だということです。すなわち、「何を教えるか」ではなく、「子どもたちが、学んだことを活用して何ができるようになるか」ということが重要視されているわけです。日本の教育では、「教えること」ばかりが強調されてきましたが、そうではなく、「子ども主体」で「学びがどう生き方に結びつくのか」ということこそが大切だとされています。そのためにできることはといいますと、「探究」活動になります。「探究」とは・・・

@自ら課題の設定・・・問題発見能力
A必要な情報・資料の収集・・・ICTを含めた情報活用能力
B集めた情報・資料の整理・分析・・・資料との対話、他者との対話、自己内対話で思考する
C上記活動の「まとめ」と「表現」・・・発表等を通して、深い学びを得る。自分の生き方につなげる。問題解決能力。

ということになります。こうしたことを授業でもどんどんと取り入れ、活動的な学びスタイルを進めていき、学んだことを活用して自分たちの生き方にもつなげていこうよ、というのが最近の教育界の流れとなっております。

ベースとなる考え方が「コンピテンシー」。OECDでも2000年代から提唱されてきました。とても大切な概念です。



「生きる力」という言葉をよく聞きます。どういう意味でしょうか? 私なりにまとめますと・・・

いかに社会が変化しようと、自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力のこと。

まら、自ら律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性のこともさす。

どうでしょうか?
この中に、現在の教育界で盛んに主張されている「VUCA(予測困難)な時代を生き抜く力」「主体性」「個別最適な学び」「協働的な学び」「問題発見能力・問題解決能力」「ウェルビーイング」などのことがつまっていると思います。「生きる力」という言葉自体は、主張されて数十年たちますが、今でも重要であることは確かです。教育に携わる者は、こうした力を授業を中心とした教育活動の中でどうはぐくむか、常に考えなければなりません。



上でもありましたが、大事な概念なので再度確認します。「コンピテンシー」についてです。

「コンピテンシー」とは・・・
@自律的な学びと成長
A他者との協働性
B必要な情報や資料への自分からのアクセス
◎@〜Bすべてに関わって、「思慮深さ」

これが「コンピテンシー」です。これを大事にしようよということになって、それを具体的に実現するために、「主体的・対話的で深い学び」ということがしきりに言われるようになりました。

これからの日本の学校教育における授業では、「教師が一方的に話して、生徒はひたすら聞く」的な授業は禁止です。生徒が自らテーマを設定して学び、クラスメイトとの対話・資料との対話・自己内対話・情報との対話などをもとに考えを深めていく授業でなければなりません。特に、社会科の授業では、まだまだ教師がしゃべってしまっているので、「生徒が主体的に学ぶには?」ということを常に考えて授業構成を考えていかなければなりません。

国際社会では、コンピテンシーは当たり前です!!



アメリカの教育哲学者 デューイ について、その考え方のほんの一部を簡単にまとめてみます。現在の日本の教育に生かしていくべきことがたくさんあります。

〇学校は、知識の注入と暗記を強いるような受動的な場ではない!
〇子どもたちが、能動的に学習活動を行い、反省的に思考する中で、主体的に知識を習得していく場が学校だ!
〇問題解決学習が大切!(自ら問題・課題を見つけ、その課題解決のために主体的に考え、学ぶこと)